江の川漁労文化研究会創立３０周年記念講演会

江の川漁労文化研究会設立３０周年記念講演会のご案内を頂き、三次市まで出かけました。江の川は有史以来、人間に大きな実りをもたらしてくれました。世界のどこでもそうですが、いわゆる文明は大河のほとりで発展してきました。水産資源をもたらすものとして、農業用水の供給源として、豊かな自然環境を人間にもたらすものとして、通行、運搬手段としてそこに住む人たちに恩恵をもたらす源として、大河のほとりに人が集まり、集落を作り、文明を育むことは当然の事でしょう。江の川も日本有数の大河として、その役割を果たしてきました。その文明の一つとして漁労文化が発展してきたのです。そこには自然との闘い、川との闘い、魚との闘い、その中から生まれた漁労文化があるのです。これを文化として認め、研究し、資料を残すことは、漁師の皆さんだけでなく、その恩恵にあずかった者すべての責任でもあります。３０年前からその研究に取り組まれた黒田先生、江の川漁業協同組合の理事長として現場を歩かれた辻駒氏に大いなる敬意をささげたいと思います。今年理事長を退かれた記念として、辻駒氏の公演は、長く現場をリードされた体験や、家族の絆、漁師さん達の団結を物語るもので感銘を受けました。まさか、歌まで披露されるとは。今日は気持ちの良い一日を過ごさせていただきました。